トップ > 今日の一言 > 奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝
喜びは、 自分を忘れることにあるのだ”と。 だから私は、人の目に入る光をわが 太陽とし 人の耳に聞こえる音楽を私の 華麗なシンフォニーにしよう。 人の唇から漏れる微笑みを、 自分の幸せと感じられる人間に 私はなりたい。 知識は愛であり光であり、 未来を見通す力なのだ すべてのものには名前があった。 そして名前をひとつ知るたびに、 新たな考えが浮かんでくる。 家へ戻る途中、 手で触れたものすべてが、 いのちをもって震えている ように思えた。 雲にさわることはできないでしょう? それでも雨が降ってくるのはわかるし、 暑い日には、花も乾いた大地も雨を 喜んでいるのがわかるでしょう? それは愛と同じなのよ。 愛も手で触れることはできません。 だけど、 愛が注がれる時のやさしさを 感じることはできます。 愛があるから、喜びが湧いてくるし、 遊びたい気持ちも起きるのよ… byヘレンの家庭教師アン・サリバン 頂上へは楽な道などない。 それなら私は自分なりにジグザグに 登ればいい。 “知識は力なり”という。 しかし私は、知識とは幸福だと思う。 一人ひとりが、 緑の地球とささやく水の記憶を 潜在意識の中に持っている。 だから、たとえ目と耳を失っても、 この過去からの贈り物を奪うことは できない。 目の見えない人間が、手で触れた だけで、冷たい大理石の中に動き、 感情、美を読み取れると聞いて、 不思議に思う人も多いだろう。 それでも、偉大な美術品に触れる ことで、 私が心からの喜びを得られる ことは事実なのである。 すべては驚きに満ちている。 暗闇と沈黙の世界も例外ではない。 だから、私はどんな境遇にあっても、 満足することを学んだのだ。 【 奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 】 より